高齢者の食事の工夫
2020年06月02日
皆さんこんにちは。例年よりも早く梅雨入りし、ジメジメした日が続きますが体調は崩されていませんか?
食べることは健康な体を維持していくための源であり、大きな楽しみでもあります。しかし高齢になってくると、歯がなくてよく噛めない、入れ歯が合わなくて噛めない、飲み込みがうまくいかないなど食事がうまく食べられなくなってくることがあります。
高齢者の誤嚥を防ぐための調理工夫として「とろみ付け」があります。とろみがあると液体がまとまりやすくなるので、水分も飲み込みやすくなります。しかし、とろみの濃度を高くしすぎると飲み込みにくくなり、のどの筋力が衰えている人ではとろみの強いものをしっかりと飲み込むことができず誤嚥を起こすことがあります。
また、歯が弱くなり噛む力が衰えた高齢者には食材を細かくする「刻み食」があります。食べ物は噛むことで唾液とまざりあって飲みやすくまとまります。しかし、食材を細かく刻むと舌の動きがあまりよくない人や飲み込みに問題がある人にとっては、口の中でまとまりにくいため、食片が口の中に残りやすくなり、むせや誤嚥の原因になることもあります。
舌の動きや飲み込みに問題がある人には、食材をやわらかく煮たり、とろみをつけたり、ムース状にしたりなど、かたさに考慮することが大切です。
調理の工夫
【肉類】たたいてやわらかくする。筋に切れ目を入れる。
【魚類】骨がのどにひっかからないよう、身をほぐす。すり身にする。
【野菜】噛み切りにくい葉物は小さく切る。根菜類は隠し包丁を入れてやわらかく煮る。
【漬け物】たくわんやきゅうりなどは、薄く切るか切れ目を入れると食べやすくなる。
高齢者一人ひとりの状態をしっかり把握して、おいしく安全に食事を楽しめる工夫が必要です。
歯がなくてよく噛めない、入れ歯が合わなくて噛めないなどお口の中のことでお困りのことがございましたら是非当院へご来院いただきご相談ください。
(日本訪問歯科協会 今日から始める口腔ケア 参照)